カボッチャマンブログ

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読書感想「運動脳」第5章

第5章 「記憶力」を極限まで高める

〇 1日10万の細胞が死滅 「脳の萎縮」を食い止めろ!

脳には1000億もの細胞があるが毎日10万の細胞が死滅している。

アメリカの実験で心拍数の上がるトレーニングをするグループとストレッチのような心拍数の上がらないトレーニングをするグループに分けて、1年後の海馬の大きさを調べたところ、心拍数の上がらないトレーニングをするグループでは1.4%縮んでいたのに対し、持久走のようなトレーニングをするグループでは、2%おおきくなっていた。

心拍数の上がるトレーニングはランニングでも、フィットネスバイクでもなく、週に3回30分程度早足で歩いただけだった。

 

学校や仕事で何かを覚えなければならないときは、運動をしながらやるといい。同じように机に向かうのでも運動してからの方が記憶が定着しやすい。これは運動によって海馬のBDNF量が多くなり、短期記憶から長期記憶への切り替えがより行われやすくなるからだと考えられている。ピアノのような楽器の演奏にも同じことがいえる。

しかしながら、運動強度にも限度があり、あまりに激しい運動をすると、筋肉に血液を送ることが優先され、脳に血液が行きにくくなってしまうため、かえって逆効果になる。

 

〇脳細胞の復活劇

1990年代まで、脳の細胞は20歳を境に新しく生まれることはないと考えられていた。しかし、マウスを使った実験で、脳の細胞は新しく作られることが判明し、続いてヒトの脳でも細胞が新しく作られることが証明された。

運動することによって、細胞の新生が促進されるだけでなく、細胞の生存率向上する。

暗記の能力を向上させたいなら、筋力トレーニングよりランニングの方が効果的だが、連想記憶(他人の顔と名前を一致させるようなこと)を向上させたいなら筋力トレーニングの方が効果的。カギをどこに置いたかを思い出すような場合には、両方のトレーニングがいい。

アプリなどの脳トレを行っても、ただゲームが上手くなるだけで記憶力は向上しない。

運動によって一番影響を受けるのは脳の海馬で、記憶力、感情の制御などに関わっている。