カボッチャマンブログ

映画、読書の感想、悩み事、楽しかったことなどいろいろ書きます。

読書感想「バカと無知 人間、この不都合な生きもの」PART4

前回に引き続き、「バカと無知 人間、この不都合な生きもの」の内容まとめを書いていきます。

 

PART4 「差別と偏見」の迷宮

25 無意識の差別を計測する

差別や偏見の議論がややこしいのは「差別主義者」がどこにもいないから。リベラルな社会では、「差別主義者」は生きていけない。

IAT(潜在連合テスト)で偏見の度合いを測ることができる。ただ、リベラルな白人がこのテストを受けると白人至上主義者と同じような結果になり、同性愛者の女性活動家がこのテストを受けると、同性愛=良いより同性愛=悪いの連合が強く出た。白人は黒人と銃のようなネガティブなものを連合させたが、黒人もまた同じ結果だった。とすると、IATで測っている偏見とは何かという問題が出てくる。IATによるとアメリカでは人種や主義主張に関係なく全員がレイシストになってしまう。だからリベラルはこの事実を隠そうとする。

 

26 誰もが偏見をもっている

IAT(人種)をやってみた結果、

黒人の人たちよりも、白人の人たちに対する中程度の自動的な選好

でした。

 

27 差別はなぜあるのか

脳には認知的な限界があり、複雑なものを複雑なまま取り扱うことができないため、ヒトの集団をいくつかのカテゴリーに分けて理解しようとする。

アメリカ人は初対面の人を性別、年齢、人種の3つのカテゴリーで即座に判断する。男性からすれば、子供や老人は危害を加えられないから無視すればいい、若い女性は性愛の対象になるし、若い男性は生存への脅威になるから、より強い関心をひく。人種は簡単に説明がつかない。その後の研究で人種ではなく、社会であることがわかった。社会とは俺たち(内集団)と奴ら(外集団)の帰属のこと。

環境から得られる資源が一定で、そこで暮らす集団が大きくなると集団が分裂して社会(共同体)が生まれる。そうなると同じ社会の人間と協働し、異なる社会との競争に勝ち残ることが最適戦略になる。俺たちと奴らを見分けるために、しるしが必要になる。一人一人の個性を見分けられる脳のスペックは50人ほどしかない。数百人や数千人集団を一人一人見るのは認知の限界を超えている。

差別をなくすには、カテゴリー化することをやめればいい。差別は人間の本性。

悪いことばかりでなく、異なる社会同士の暴力が穏健化している。今ではSNSで誹謗中傷を言ったり、サッカースタジアムで敵サポーターをけなしたりするくらいで、殺し合いは起こらない。また、AIの発達により、一人一人の外見や知能などの個性によって点数化され人種や民族といったカテゴリーで評価されることがなくなる。

読書感想「バカと無知 人間、この不都合な生きもの」PART3

前回の続きを書いていきます。

 

PART3 やっかいな自尊心

 

14 皇族は「上級国民」

脳は、上方比較を損失、下方比較を報酬ととらえる。ネットのコメント欄に誹謗中傷を書くのは気持ちがいいのだろう。

皇族は楽をして生活できているものと思い、結婚相手について口出しするのは、キャンセルカルチャーの一つ。

皇族は生まれながらにして身分が決められているのに、保守派からは「私たちの夢を壊さないで」と、下級国民からは「特権は許さない」と、激しい攻撃を受けている。それは今後ますます強くなる。そうなったとき、天皇は日本の象徴でいられるのだろうか。

 

15 「子どもは純真」は本当か

自尊心は所属する集団から大きな影響を受ける。

強い集団に属していれば自尊心は強くなり、弱い集団に属していれば自尊心は弱くなる。

3歳を過ぎるころになるとほとんどの白人の子どもが黒人を悪いとみなし、否定的な感情を抱くようになる。白人の子どものこの傾向はアジア系やインディアンに対しても同様にみられる。

これが人種差別かどうかは疑問。自分の世話をしてくれるのは親や兄弟だから、自分と似たものを好きになり、似ていないものを警戒するのは生きていく上で理にかなっている。だが、黒人の4~7歳までのこどもを調査すると、黒人よりも白人を好むこともあった。また、黒人の人権を向上させる活動に熱心な家庭で育った黒人の子どもの方が白人に対してより好意をもつようになった。

階層化された社会では、強いマジョリティに引き寄せられるのではないか。教育の中で平等であることを教わると同時に、白人が黒人よりも優位にあることを感じ取る。認知能力に限界があるため、平等ということを理解することが難しい、結果として、白人が黒人より優位ということから、マジョリティに惹かれることになる。

ヒトはどんなこととしてでも自尊心を高めたいと思っている。集団がそれを与えてくれないなら、自分で承認を獲得するしかない。女は男より承認欲求が強い、という性差別的な発言もこれで説明ができる。こうした偏見は教育によって7歳以降に弱まるとされているが、これがヒトの本性だとするならば、教育でなくなるとは考えにくい。より高度な認知能力を獲得した子供たちは、自分の偏見を上手に隠ぺいする術を獲得するだけではないか。

 

16 いつも相手より有利でいたい

赤ちゃんは2歳になる前から平等主義者で成果主義の支持者。

子どもたちは不公平に敏感だが、それを意識するのは、自分の取り分が相手より少ない、損したときだけ。

子どもたちにとって重要なのは、絶対的な損得(経済合理性)ではなく、相対的な損得(進化的合理性)で、それは、私たちの祖先が150人くらいの共同体で生活していて、そこでは、他のヒトより地位が高いヒトが選ばれていたから、相対的に有利かどうかが生存競争には重要だったから。

成長するにつ入れて、絶対的な損得を計算できるようになり合理的な判断ができるようにが、それでもお互いが平等がせいぜいで、相手が有利(自分が不利)になる選択には大きな抵抗がある。

 

17 非モテ男と高学歴女が対立する理由

集団をマジョリティとマイノリティに分け、さらに各集団の2割が上位層と下位層、残りの6割が中間層とする。

ヒトは自分の所属している集団を守ろうとし、その集団の中で頂点に立とうとする。これは、他の集団に自分の集団が襲われれば、男は殺され、女は子どもを取り上げられ凌辱されてしまうことと、集団の頂点にいれば、男なら若い女を、女なら自分のところに食料をもってくる男を手に入れることができ、子孫を残すことができるから。

マジョリティ(男集団)の中で上位層にいる自尊心の高いモテは、女性の社会進出に賛同するイクメンになり、恋愛の自由市場から排除された自尊心の低い非モテは、男というアイデンティティを守ろうとフェミニズムに反対する。

マイノリティ(女集団)の中で下位層にいる自尊心の低い女は、性役割分業を受け入れる専業主婦になり、自尊心の高い女は、男女平等を目指す積極的な活動家(フェミニスト)になり、アンチ・フェミの男と衝突する。

 

18 ほめて伸ばそうとすると落第する

現代社会では、自尊心や自己肯定感が重要だとされている。

2003年の研究で自尊心を養っても学業やキャリアが向上することはなく、それ以外でもなんらポジティブな影響はないことがわかった。

自尊心とは何かが良くわからないことが問題。あなたは価値のある人間ですか、みんなから好かれていますか、という質問に主観で答えることに問題がある。

恵まれた家庭に育った賢い子どもは、学校でうまくやていけるので、成績もよく自尊心も高い→自尊心は原因ではなく結果

自尊心は報酬だから、目標を達成する前にほめると努力しなくなる可能性がある。

自尊心が高いと離婚や浮気(他の相手を探す)が多い、自己中で周りを気にしないなどのマイナス面もある。

自尊心が高くても何もかもうまくいくわけでなく、教育や子育てで自尊心を高めようとするとかえってヒドイことになる。

 

19 美男・美女は幸福じゃない?

自尊心が高いと幸福度も高い、は多くの研究で実証されているが、これは、自尊心を高めれば幸福になれるのではなく、幸福だと自尊心(自己肯定感)も高くなる、という逆の因果関係のようだ。

ある研究の結果から美人だから幸福度が高い、のではなく、幸福度が高いと自分を魅力的に見せようとするらしい。

美男美女は幸福でもなければ、自尊心が高いわけでもないというのは、世間の常識と異なるが、ヒトは良いことにも悪いことにも慣れてしまうと考えれば、不思議ではない。

といっても、魅力的であっても何もいいことはい、というわけでもない。外見の経済的価値を試算した経済学者によれば、美人は平均よりも8%収入が多く、不美人は4%少ない(美男は4%多く、不美男は13%少ない)。

外見が魅力的だと様々なところで得をするが、本人たちはそれが日常なのでいちいち自分たちが幸福だとは思わないらしい。

 

20 自尊心が打ち砕かれたとき

大量の研究が明らかにしたのは、「うまくいくと自尊心が高まり、うまくいかないと自尊心が低くなる」という身もふたもない事実。

学生たちを対象とした研究で自尊心を打ち砕いた(自分は優秀だという自信を粉々にした)後、能力に関すること、対人関係に関すること、雑多なことのリストを渡し、知りたいことを選んでもらった。すると、自尊心の高かった学生は能力に関することを選び、自尊心の低かった学生は対人関係に関することを選んだ。

自尊心の高い学生は、どうやったら自分の能力をもっと発揮できるかに関心をもち、自尊心の低い学生は、どうやったら他人に好かれるかに関心をもった。

これらの学生をほかの学生と議論させたところ、自尊心の高い学生は、傲慢、無礼、非協力的などとみられた一方で、自尊心の低い学生は、正直、控えめ、温和などと思われた。

個人主義的な社会では、自尊心が高いことが評価されるが、集団主義的な社会では、周囲とうまくやっていくことが重要なので、それが自尊心に反映されるのではないか。

アメリカのような個人主義的な国のヒトは自尊心が高く、日本のような集団主義的な国の人は自尊心が低くなるのではないか)

生まれた国で自尊心の高低が自動的に決まるのは疑問、個人の能力も他者とうまくやっていく能力も両方必要。

 

21 日本人の潜在的自尊心は高かった

私たちは、自尊心メーターをもっていて、その針が下がるとなんとしてでも元の位置に戻そうとする。元々自尊心が高い人は自分の能力を誇示しようとし、元々自尊心が低い人は周囲に同調することで自信を取り戻そうとする。

日本、アメリカ、中国の大学生を対象に顕在的自尊心と潜在的自尊を調査した研究の結果、顕在的(主観的)自尊心はアメリカと中国の学生が高く、日本の学生が低かった。しかし、潜在的自尊心(親友より自分の方がイケてる)は3か国で差がなかった。さらに内集団(オレたち)の自尊心は日本がアメリカ、中国を引き離して一番高かった。

日本は同調圧力が働くため、周囲には控えめに見せておこうとする一方で、アメリカ、中国は自分に自信があることを隠す必要がない社会のようだ、

顕在的自尊心と潜在的自尊心を独立したものだと考えれば、4パターンに分けられる。

①顕在的自尊心も潜在的自尊心も高い

②顕在的自尊心も潜在的自尊心も低い

③顕在的自尊心は低いが、潜在的自尊心は高い

④顕在的自尊心は高いが、潜在的自尊心は低い

一般的に自尊心が高いというのは①の人だが、日本人は③のタイプが多く、周囲と合わせるために自分の高い自尊心を隠している。謙虚で腰が低そうに見えるが、実際はプライドが高く扱いづらいというのが③のタイプ。一方で④のタイプは、外面上は自信満々に見えるが内心では、自分に自信がないことがバレるのではないかと戦々恐々としている。

②のタイプは、共同体の中でうまくやっていけないので、うつ病などと診断されるが、こうした人は一部(少なくとも少数派)であるから、自尊心が低いと主張する日本人の多くは、潜在的自尊心が高いことになる。

 

22 自尊心は「勘違い力」

自尊心には安定度がある。自尊心が高く、安定度も高い人は多少のストレスにも動じないが、自尊心が高く、安定度が低い人は、ストレスを受けたときに攻撃的になりやすい。自尊心が低く、安定度も低い人は、攻撃を他者ではなく自分に向けるので、抑うつ的になりやすい。

自尊心の高さは、パーソナリティ(性格)のうちの神経症傾向を調べている。楽観的か悲観的かを調べていて、楽観的(神経症傾向)が低い人は幸福度が高いことと、自尊心が高いことは同じこと。

悲観的であっても、悪いことばかりでなく、集団討論のような場では、楽観的な(自尊心が高い)人は最初は注目されるが、勘違いしていることが周囲にバレると、空気が読めない人として嫌われる。自尊心が低い人は周囲に気を遣うのでうまくやっていく。

自尊心が高く見える人も自分の自尊心が低いことがバレないようにすることに苦労している。ナルシスト以外に本当に自尊心が高い人はほとんどいない。なぜなら自尊心が極端に高く同調性がない人は、とうの昔に殺されたか、遺伝子を残せていないはずだから。

 

23 善意の名を借りたマウンティング

社会的な動物は、オスがメスをめぐって争う。メスは妊娠・出産のコストが高く、オスを選り好みする。オスはヒエラルキーの上に立とうとする。軍隊のように肩書があって上下関係がハッキリしている場合には問題にならないが、肩書がない場合には、マウンティングという形で上下関係を決める。

相手のためを思って言ったアドバイスも言われた側がストレスを受けている状態では、マウンティングと捉えられかねない。生物として、上方比較は損失で下方比較は報酬と受け取るように進化してきたから、相手がマウンティングしようとしていると感じてしまう。

学校の先生と生徒のように圧倒的に力に差があれば、助言や指導はマウンティングとならないが、お互いの力が拮抗している場合には、マウンティングになってしまう。

ボランティアが人気なのは、善意の名を借りて無力の人間をサポートするのが自尊心の低い人にとってそれを引き上げる最も簡便な方法だから。

 

24 進化論的なフェミニズム

差別や偏見が世界中で問題になっている。これは社会が差別的になったからではなく、リベラル化が進み、これまで差別や偏見として扱われなかったことまで、そういうふうに扱われるようになったから。

男女の賃金に開きがあるのは、日本だけでない。女性が介護や看護の仕事が賃金が安くても自ら選んでやっているのだとしたら、それは差別でなはい。男女の賃金格差を問題にするのは、一部の大富豪に男性が多いから(論理・数学的能力の高い人が大きな富を得ていて、その性比が大きく偏っているから)。

男性と女性では脳の作りが少し違う。男性は狩猟のときに動物を仕留めるために空間認知能力が高くなり、女性は共同体の女性や子供と採集するために言語的知能が高くなった。

男女の脳に何の違いもないのであれば、エンジニアやプログラマーのような仕事に就く人を男女半々にすればよいが、そうしないのは、経営者が高知能領域では男の方が優秀で、男女半々にするとライバル会社に勝てないからと考えているのではないか。

シリコンバレーの企業では、白人、インド系、アジア系の従業員が人口比に不釣り合いなほど多く、黒人やヒスパニックが少ない。その理由は何なのかという議論を起こさないために、男と女の脳は生物学的に違いがあるという主張を封殺しなければならなかったのだろう。

読書感想「バカと無知 人間、この不都合な生きもの」PART2

おはようございます。

 

前回に引き続き、「バカと無知 人間、この不都合な生きもの」について書いていきます。

 

PART2 バカと無知

5 バカは自分がバカであることに気付いていない

ダニング・クルーガー効果

能力が低い人ほど、自分の能力を過大評価してしまう認知バイアス

自分の能力ついての客観的な事実を提示されても、バカはその事実を正しく理解できない(なぜならバカだから)ので、自分の評価を修正しないばかりか、ますます自分の能力に自信を持つようになる。

能力が高い人は、自分がこれくらいできるんだから、他の人はもっとできるのだろうと自分の能力を過小評価する。

 

6 「知らないことを知らない」という二重の呪い

知と無知のパターン

①知っていることを知っている

足し算の規則を知っているから、1+1=2であることがわかる

②知らないことを知っている

パソコンがどんな仕組みで動いているか知らないから、壊れたときに自分で直そうとせずに、誰かに頼むことができる

③知らないことを知らない

ダニング・クルーガー効果

④知っていることを知らない

芸術家、スポーツ選手などが、自分のパフォーマンスを論理だてて説明できない

 

ヒトは旧石器時代から共同体の中で地位をめぐって争ってきた。時代によって評価される能力は異なるが、能力が高いものが評価されるのは変わらない。自分に能力がないことを他者に知られるのは致命的だから、自分の能力を過大評価するようになった。反対に、権力者は将来のライバルになるものを排除しようとするから、能力が高いことが他者に知られることも問題だった。こうして能力の高いものは能力を過小評価して、共同体の中で目立たないようにしたのではないか。

 

7 民主的な社会が上手くいかない不穏な理由

「三人寄れば文殊の知恵」では、一人の限られた知識で問題を解決するよりも、様々な知識を持つ者たちが集まって協力した方が良い結果を生むとされる。

ダニング・クルーガー効果は、能力の高いものは自分を過小評価し、能力の低いものは自分を過大評価することを明らかにした。

能力の低いものは、共同体の中で自分に能力がないと知られるのが致命的であるため、それを隠そうとして、自分を大きく見せようとする。反対に能力の高いものは共同体の中で目立ち過ぎないように自分を小さく見せようとする。その結果、能力に違いがある2人が話し合うと、賢いもの(能力の高いもの)がバカ(能力の低いもの)にひきずられてしまう。=平均効果

三人寄れば文殊の知恵の集合知を実現するには、一定以上の能力を持つ者だけで話し合うこと。

それが無理なら、話し合いを諦めて優秀な個人の判断に従った方が良い選択ができる。

ただし、能力の劣ったものを排除する必要があるし、そんなことが社会から受け入れられるか・・・。

 

8 バカにひきずられるのを避けるのは?

集団で話し合いをするときに一部のメンバーの自尊心を脅かすと、そのメンバーは傷ついた自尊心を回復するためになりふり構わなくなり、決定の質が下がる。

一見、自信たっぷりに見えても内心は強い不安を抱えていて、頻繁にマウンティングする人も問題。

そんな状況でも、破滅的な状況を避ける手段は、集団での意思決定をしないこと。

経営者のワンマン経営で企業が成功するのは、独裁者の意思決定によってバカに引きずられる効果を避けられるからかもしれない。

 

9 バカと利口が熟議するという悲劇

「相手のことをとりあえず信用する」のは、ヒトの本性が性善説だからではなく、脳の認知能力に限界があるから。

共同体で狩猟採集をして暮らしていた時代なら、相手をだますと悪い評判がたち、共同体から排除されてしまう。それは死につながるため、相手を信じること、正直にふるまうことが報われるようになった。

その仕組みは、ウソをついた者を特定して制裁するシステムがあったからこそ、成り立つ。昔は身分やイエが、今では、学歴、資格、所属する組織などによって信用を補完されている。

SNSには、信用を補完するものがなく、匿名で投稿できる。ヒトは攻撃されれば、反撃するし、自尊心を傷つけられればそれを回復しようとする。脳はネット上の単なる言い争いと、部族間の争いを区別をつけることができない。そのため、些細な対立が収拾のつかない混乱へと拡大していく。

この問題を解決するには、投稿者一人一人をマイナンバーなどで本人と紐づけて管理する必要がある。そのうえで、信用度を評価し、信用度が低い者は排除しなければならない。

原理的には、バカを排除する以外に「バカに引きずられる効果」から逃れる道はない。

 

10 過剰敬語「よろしかったでしょうか」の秘密

社会がリベラルになり、すべての人が平等の権利を与えられることは良いことだが、人間関係がフラットになると、どんな言葉が相手を傷つけるのかわからなくなる。こうして若者たちは「よろしかったでしょうか」のような過剰な敬語を使うようになり、上司が部下に敬語で話しかけるようになった。

教師が生徒を叱るのは、学校とはそういうところであるという合意がなされているから。生徒と教師が対等になると、教師からの𠮟責は、自尊心への攻撃とみなされてしまう。

人間は匿名の陰に隠れると残酷になる。戦争で人を殺せるのは、軍隊が個人ではなく匿名の兵士の集団だから。

SNSは、自分は安全な場所にいながら、相手を一方的に攻撃できるため、些細なことで自尊心を傷つけられたと感じた人たちが、誹謗中傷をぶつけ合っている。

問題は、だったらどうすれば良いのかが分からないこと。

 

11 日本人の3人に1人は日本語が読めない?

PIAAC(国際成人力調査)

①日本人のおよそ3分の1は日本語が読めない

②日本人の3分の1以上が小学校3~4年生以下の数的思考力しかない

③パソコンを使った基本的な仕事ができる日本人は1割以下しかいない

 

日本の人口のおよそ6人に1人は偏差値40以下

税務申告、生活保護などの役所の申請書類を正しく記入するには、偏差値60程度の能力が必要になる

自力で作成できるのは、5人に1人くらいで残りはお金を払って誰かにやってもらうか、諦めるしかない

この現実に気付かないのは、制度を決めている人がエリートばかりだから

 

12 投票率は低ければ低いほどいい

学校では投票に行くことが義務だと教えられ、社会人になれば、選挙に行ったか聞かれる機会も増える。言っていないのにウソをついて、行きました、と答えることはできるが、それは気分が悪い。

それなら、でかけたついでに近くの投票所に行って、投票すればいい。そのこと自体にのコストはそれほど大きくない。周囲からの同調圧力ために投票に行く人が一定数いることは何の不思議でもない。

だとしたら、真のコストは何か。それは候補者の詳細な情報を入手・検討し、誰に投票するかを決めること。自分の一票の価値がほぼゼロであるのに、そんな面倒なことはしない。テレビでやっていた、うちは代々あの政党に投票している、などの理由をつけて投票するのが、候補者の情報収集への時間を減らすことができる上に、同調圧力の問題も解消できてコスパがいい。こうして、賢い人も政治に関しては「合理的に無知」になる。

国民の中には、こういう風に政治を変えてほしいから、あの政党に投票するという明確な意思をもった人ももちろんいるから、合理的に無知な状態で投票する人が減れば(投票率が低ければ)、民主主義が実現に近づくということになる。明確な意思をもった人が極端に右・左に偏った人が多くなければ・・・。

 

13 バカでも賢くなれるエンハンスメント2.0

身長や体重、足の速さなどと同様に知能にはばらつきがあり、それはほぼベルカーブになる。この不都合な事実を隠ぺいするために、学力は教育によって向上する、とするイデオロギーが教育幻想。幼いときの方が教育効果が大きいということが明らかになったが、幼児期を過ぎたら諦めるしかないかというとそうでもない。

DBS(頭蓋骨を切開し電極を埋め込む)、tDCS(頭皮に直接電流を流す)、TMS(大きな電磁コイルを頭皮にあてる)などの方法により、学習能力の向上が認められたという研究がある。アメリカではリタリンなどの中枢神経刺激薬が処方され、子供のころからなじんでいる。

これらの方法がより一般的になり、大人になってから知識をエンハンスメント(増強)する時代がくるかもしれない。

読書感想「バカと無知 人間、この不都合な生きもの」PART1

おはようございます。

 

橘玲先生が書いた、「バカと無知 人間、この不都合な生きもの」の感想を書きます。

いつものように要約を書いてから、感想を書きます。

何回かに分けて1冊をやりきるスタイルでいきます。

 

PART1 正義は最大の娯楽である

1 なんでみんなこんなに怒っているのか

あらゆる生きものは、生存と生殖を最適化するように進化の過程で設計されてきた。私たちの脳にはきわめて感度が高い警報機があり、そのセンサーが常に気を配り、少しでも不穏なことがあると警報を鳴らす。アフリカのサバンナで茂みが揺れたとき、風のせいかと流してしまうより、ライオンかもしれない、と思う個体の方が生存の確立が高くなる。

また、人類は、歴史の大半で最大150人ほどの共同体で生活していた。その共同体から仲間外れにされると生存が脅かされてしまうため、相手の気持ちを素早く感じ取ったり、相手に共感したりする能力を発達させていった。

現代のような豊かな時代では、一人で生きていくことがそれほど難しいわけでもない。それなのに、脳の警報装置は昔のように、ちょっとしたことで警報を鳴らしてしまう。

 

2 自分より優れたものは「損失」、劣ったものは「報酬」

ヒトが共同体から排除されることが死につながるのなら、周りの目を気にして静かにしていればよいかというと、そういうわけにはいかない。少しでも集団内の序列を上げないと性愛を獲得できない(生殖に支障がでる)から。こうして2つのトレードオフにさらされることになった。

①目立ち過ぎて反感を買うと共同体から放逐されて死んでしまう

②目立たないと性愛のパートナーを獲得できず、子孫を残せない

ヒトはその問題を目立たずに目立つ作戦で乗り越えてきた。面と向かって相手を批判すれば争いになってしまうが、噂話を流すのであれば、自分が傷つかずに相手にダメージを与えることができる。そこで問題になるのは、相手も同じことを考えているということ。こうして、自分についての噂話を気にしつつ、他人についての噂話を流すという極めて高度なコミュニケーション能力が必要とされるようになった。

 

集団生活でもう一つ問題になるのが、「抜け駆け」と「フリーライダー

抜け駆けの例

コロナで多くの飲食店が営業を自粛している中、通常営業してお客を集めている

フリーライダーの例

コロナ収束のためには、7割の国民がワクチンを接種する必要がある、となったときに、周りのみんながワクチンを打つなら、自分はリスクを冒してまでワクチンを打つ必要はないと考え、ワクチン接種をしない

脳科学で、下方比較(自分より下位のものと比べる)では報酬を感じる脳の部位が、情報比較(上位のものと比べる)では損失を感じる脳の部位が活性化することがわかっている。

すべての生き物は、快感を求め、苦痛を回避するようにプログラムされている。正義を脳にとっての快感にしておけば、集団の和を乱す者を罰するようになる。

脳にとって上方比較は損失だから、その不快感から逃れるには、上位の者を蹴落とせばいい。それは良い話ではないが、そこに正義を紛れ込ませることで、自分の行為を正当化できる。

ネットでは最貧困やホームレスなどのコンテンツが人気だが、これは下方比較が報酬だから。

徹底的に社会的な動物であるヒトは集団からの逸脱行為を常に監視し、自分より上位の者がそれを行うと正義の名のもとに叩きのめす。それと同時に自分より劣ったものに対しては、自分の優位を誇示するように進化してきた。

 

3 なぜ世界は公正でなければいけないのか

社会心理学では、ヒトは無意識に「世界は公正でなければならない」と考えているとする。=公正世界理論

しかし世の中には不公正なことがたくさんあり、矛盾した2つの考えを同時に抱く「認知的不協和」の状態になっている。

私たちは、常に自分は正しいという前提で生きていて、認知的不協和が起きるたびに無意識でゆがみが修正され、解消される。

公正世界信念の認知的不協和は、不正だと認定した人を袋叩きにすることで正当化されている。

SNSの登場によって、簡単にそれが可能になり、欧米ではキャンセルカルチャーとして問題になっている。上方比較を損失ととらえるため、高い地位にあるものをキャンセルし引きずり下ろすことに快感を覚える。

もし、世界が公正でなかったら(モノを売っている人がぼったくっているのではないか、売っているものが偽物なのではないか、買う側も偽札を使っているのではないか、結婚相手が不倫しているのではないか、など)、誰一人生きていけない。

公正世界信念はいろいろな問題を引き起こすが、それでもみんなが公正な世界であってほしいと願うからこそ、社会が何とか成り立っている。

 

4 キャンセルカルチャーという快感

徹底的に社会的な動物である人間は、不正を行ったと感じる相手に制裁を加えると報酬系が刺激され快感を得るように設計されている。それに加えて、上方比較を損失と感じるから自分より地位の高いものを引きずり下ろすことに大きな快感を感じる。

SNSの登場によって、匿名でリスクを負わずに、何のコストもかけずにスマホをいじるだけで、この快感を得ることができるようになった。

こんなに安価で魅力的な娯楽がほかにないからこそ、多くの人が夢中になる。

「THE FIRST SLAM DUNK」 映画感想

こんばんは。

 

今日、劇場版スラムダンクを見てきました。

 

めちゃくちゃ良かったです。

 

映画を何年振りに映画館で見たかわかりませんが、感動しました。

音響がスゴイ。映像と音の組み合わせがスゴイ。あれは映画館でしか味わえないと思います。

 

スラムダンクは、おそらく私が今まで読んだ漫画の中で、最も読み返した回数が多いマンガです。

漫画を読んだ人も読んだことがない人も、ぜひ映画を見てほしいです。漫画の中であまり描かれなかった宮城リョータにスポットライトが当てられ、その過去を山王戦を通して描かれています。

 

エンディングテーマ、10-FEETの第ゼロ感もすごく良い曲で、この映画にピッタリ合っていました。

 

漫画の名場面はそのままに、あんなに上手く宮城の過去の話を盛り込むなんて、井上雄彦先生は本当にスゴイです。

 

映画館を見ている人は、30から40歳くらいの人が一番多かったように思いましたが、家族連れで来ている人、カップルで来ている人、友達と一緒に来ている中高生などいろいろな属性の人がいました。

20年以上前にジャンプで連載されていた作品が今でも人気なんて本当にスゴイですよね。ドラゴンボールみたいに新シリーズが出たり、ゲーム化されていたり、カードゲームがあったりすれば分からなくもないですが、スラムダンクは本当に漫画だけじゃないですか。新装版とか完全版とかは出ていますが、内容はそのままだし。

 

内容に触れるとネタバレになってしまうので、書きませんが、とりあえず見てほしい。

 

そんな感じです。

 

それでは。

読書感想「あなたが上司から求められているシンプルな50のこと」

「あなたが上司から求められているシンプルな50のこと」

濱田秀彦さんが書いた本です。

最近、仕事で上司の考えが分からないと感じることが多く、悩んでいたので、少しでもその悩みを解消できたらいいなと思い、読みました。

気になったところを抜粋して紹介します。

 

No.34 ただ伝えるだけでなく、自分の意見を加えてほしい

クレーム対応(トラブルの対応)を終えた後、上司に報告するときに自分なりの再発防止策を提示する。

相談するときは、「どうしましょうか?」だけで終わらない。「こうしようと思うのですが、どうでしょう?」と自分の案とセットで話す。

自分なりの考えは画期的なものでなくても、上司のヒントになるから、それで良い。

 

No.04 正直に話してほしい

トラブル報告は、

詫び→結末→申し開きの順で話す。

トラブルが起きたとき、部下は自分のせいじゃないということを伝えようと予防線を張ってから話す。上司からすると、トラブルの対応、今後の再発防止策の検討を行うために正確な現状把握をしたい。

部下のせいではないというのも事実だが、予防線を張ってから話すのは、正確な現状把握を阻害することになる。

上司は、部下が予防線を張ってくるのを何回も経験しているため、部下が予防線を張っていることを見抜いていて、そこからトラブルの結末を知らされて、そこを先に話してくれ、となる。

トラブルを招いた担当者として素直に謝ってから、トラブルの結末(納期が遅れる、コストが余計にかかるなど)を話す。一番良いのはその段階で上司が申し開きを聞き入れる状態になっていること。

話す順番を変えることで、上司との関係が少し改善できるかも。

 

No.25 上司の気持ちを察してほしい

上司は自分と同じ意識をで、自分と同じスキルを持っていて、阿吽の呼吸で動いてくれる部下がいたらと思っている。

上司は、そのまた上司からノルマ・目標達成のためにプレッシャーをかけられたり、それはおかしいと思うような指示を受けたりする。

上司は部下にその指示を下ろすが、上司自身がおかしいと思っているので説得力がなくなる。そんなときに察してくれる部下がいてくれたらと思う。

特に管理職は部下の仕事の管理だけでなく、プレイングマネージャーとして自分でもやっかいな案件を抱えていることがある。

そんな上司の気持ちを少しでも察して動けば、上司は嬉しいもの。

察するというのは、とても難しいことだと思う。それでも、ほんの些細なことでも上司がこうしてほしいんだろうなと気付けたときには、自分から行動するか、自信がなければ、〇〇しましょうか?と聞いてみるだけでも上司の気持ちはプラスになるかも。

 

No.30 すぐに着手してほしい

上司から指示されたことにすぐに着手しているか?

すぐにやらない理由が、

・今やっている仕事を止めたくない

・すぐにやると行動を監視されているようで嫌だ

・上司にやっていますよとアピールするみたいで嫌だ

ということなら考えを改める方が良い。

上司は「どうなったのか?」を気にする時間を短くしたい。元々何事もすぐにやらないと気が済まない上司もいる。

すぐやることにデメリットはない。やらずに上司から不満に思われることと天秤にかけ、すぐに着手する。

これはグサリと刺さりました・・・。私も同じ理由でやらなかったことがたくさんあります。入社当時は、上司から言われることを最優先に行っていましたが、自分の計画が崩れ、残業することが多く、それをキッカケに行動を変えました。途中で手を止めるよりキリの良いところでやめた方が仕事がはかどります。今でもそれはそれで正解の一つだと思います。ただ、上司からすれば、自分のことを後回しにされている、頼むより自分でやった方が良かったかな、と思うことかもしれません。次からは、すぐに着手するようにします。

自分が部下に何かを頼む時は、急いでいない場合はそのことをしっかり伝えたり、どうなったか気になるようなことはそもそも頼まないようにしたりするのが良いのかな、とも同時に思いました。

 

No.19 手本となるような身だしなみをしてほしい

クールビスやウォームビスの影響を受けて、服装のスタンダードがかなりカジュアルになった。ボタンダウンシャツや、ノーネクタイの人も多くなった。

上司の中には、部下の服装がカジュアルの限度を超えていると感じている人がいる。

しかし、服装を注意すると、細かいことにうるさい、セクハラだ、と思われるかもしれないと、上司はなかなか注意できない。

基準を「どうすれば信頼感が守れるか」にして、自主規制することが必要。

自分の会社のビジネスと自分の職務という2つの観点から自分の服装を見直す。

取引先の方と会うのであれば、こちらは、相手よりも堅い格好であることが前提。

食品や精密機器を扱う会社であれば、清潔でピシッとしていないと悪い印象を与えかねない。

私は事務職として働いていますが、ときどき取引先の方と会うことがあります。

言われてみると、商品を売ってくれる会社さんは、皆さん堅い格好でこれらていました。

相手との信頼関係を築くうえで、言葉遣い、態度などにばかり気を付けていましたが、そもそもの服装のことは考えていませんでした。

金額の高いものを身に付ける必要はないと思いますが、サイズ感、シルエット、色、などが自分に合ったものを身に付けようと思いました。

この人ピシッとしているなと思われるくらいの格好で仕事をしたいと思います。

 

No.37 きちんとした文章を書いてほしい

以前は、部下が作成した文章を上司が添削し、部下の文章力をトレーニングしていたが、今は上司も仕事が忙しく、それがなくなっている。

そのため、文章力は自分で磨かなければ向上しない。

文章力を上げるには、作業の入口と出口を抑えるのがポイント。

作業の入口:組み立ててから書く

作業の出口:自分の文章をいじめて仕上げる

入口(組み立て)では、骨子を質問と答えの箇条書きで作っていくことが効果的。大切なのは質問と答えができるまで文章を書き始めないこと。

出口(文章の校正)では、校正者モードで自分の文章を見ることが大切。パソコンで作成した文章をプリントアウトして、添削する。パソコンでの修正作業はチェックが終わってからまとめてやる。コツは文章を作成してから、お茶を入れる、体操する、景色を眺めるなど別の行動をしてから行うこと。

私も仕事で文章を書いたり、自分のところに届いた文章にペンで補足をしたり、要約を書いたりする機会が多いですが、毎回苦労しています。

必要な情報は漏らさず、かつ、簡潔にというのはとても難しく思います。

今までは書くべき内容を列挙してから、文章を書いていました。ただ、途中で、あのことに触れた方がいいかな、このことはやっぱりいらないかな、と思って書き直して・・・を繰り返し、結局出来上がった文章が分かりにくい、なんてことが良くあります。おそらく、質問と答えを書ききる前に文章を書き始めてしまったからでしょう。今日から直していきます。

読書感想「言語化の魔力」最終章

こんにちは。

 

いよいよ最終章まできました。言語化の魔力の感想シリーズ。

 

最終章 悩みが消える魔法の方法

【概要】

1 あきらめる

人に相談してもどうにもならない。何とかしよとしているのにどうにもならない。

「あきらめる」は元々仏教の用語で、「明らかに見る」からきている。

「中断」「放棄」「投げ出す」という意味ではなく、「できること」と「できないこと」を見極めること。

悩み続けるのをやめて、ネガティブ感情を手放すこと。

あきらめることはネガティブな行動ではなく、前向きな行動。

 

〇次に進む言葉

・しょうがない

・まあいいか

・そういうこともある

スマホを落としてしまった。「次に進む言葉」3年使ったし機種変更するか。

 

2 やめる、手放す

立ちはだかる壁を乗り越えるために努力することは自分の成長に必要だが、自分ではどうしようもないことを無理して続けても、病気になるだけ。

「やめる」という言葉に抵抗があるなら、「撤退する」と考える。

仕事をやめる→転職する

今の勝負で負けても次の勝負で勝てばいい。次のために準備しておけばいい。

 

3 親切、感謝、他者貢献

他者貢献は究極の悩み解決法

自分からギブ(与える)とギブが返ってくる。

他人に親切にすると、親切にした人、された人の両方にオキシトシンが分泌される。

人に親切にされると感謝の念が湧き上がりエンドルフィンが分泌される。

親切にされたら、親切のお返しをしたくなる。幸せの連鎖が起きる。

ボランティアや寄付だけが他者貢献じゃない。相手が「助かった」「うれしい」「ありがとう」と思うことをすればいい。

相手の気持ちを考えるのが共感する力を向上させるトレーニングになる。

 

【感想】

悩みはなんとかしなくてはならないもの、少しでも軽くした方がいいもの、と考え行動することが前提にあった上で、最終手段としてあきらめるという選択肢があると分かっているだけでも気持ちが楽になりました。

何か嫌なことがあったときに、次はこうならないようにしようと改善策をとることはもちろんとして、今回はしょうがなかった、そういうこともあるか、と思って、次に進んだ方が生産的ですよね。

最後まであきらめずにやり遂げることが美徳だと思っていましたが、その思いだけでひたすらに続けていると、どこかで病気になってしまうのでしょう。私の職場でもうつ病になった人を何人も見てきましたが、その人たちはみんな仕事に一生懸命で、手抜きをせずに、他人の分まで頑張っていたように思います。ある程度テキトーにやっている人、ミスを指摘されてもヘラヘラしている人でうつ病になった人を見たことがありません。起きてしまったことを引きずるより、まあいっかと割り切って次に進むことで、状況は改善するし、病気にもならずに済むのかなと思いました。

私は他人の気持ちを考えるのがとても苦手です。仕事のつながりでも上司、部下がどう思っているのか分かりませんし、恋愛も彼女の気持ちがよく分からずに長続きしません。相手の気持ちを汲み取ろうという漠然としたものでなく、相手がどうしたら「うれしい」と思うか、という風に具体的な感情をゴールにすれば、多少は行動しやすいかなと思いました。

 

何個にもわかれてしましたが、「言語化の魔力」はとても勉強になるいい本でした。

3行ポジティブ日記、寝室にスマホを持ち込まない、悩んだら紙に書く、の3つをひとまず実践しようと思います。

 

皆さんもこの本を読んで、自分が取り組めそうなものから実践して、悩んでいる状況を少しでも改善してみましょう。

 

それでは。